こんにちは、TransMokoのロキンです。
「他と違う、自分だけのサイズ規格をつくりたい」
「ジェンダーにとらわれない、新しいシルエットに挑戦したい」
最近、自社ブランドの立ち上げを目指す方々から、こうした熱い想いを持つご相談をいただく機会が本当に増えました。ジェンダーレスという言葉が市場に浸透し、制服や観光業といった大手企業でさえ男女フリーサイズ化へ舵を切り始めた今、ファッションの世界は大きな転換点を迎えています。
しかし、その一方で多くの消費者が既存の「S/M/L」という“標準サイズ”に戸惑っているのも事実です。ある調査では、実に41.7%もの人が「メーカーによってサイズが異なる」ことに不満を感じているというデータもあります。これは、ブランドがお客様との深い関係を築き、他にはない体験価値で選ばれるために、もはや無視できない課題と言えるでしょう。「規格」から一歩踏み出し、“規格外”の新しい基準を創造すること。それこそが、これからのブランドに求められる挑戦なのだと私は確信しています。「自分だけのサイズ規格をつくる」――この記事が、そんな勇敢なルールブレイカーであるあなたの、最初の一歩を力強く後押しできれば嬉しいです。

私が代表を務めるTransMokoは、小ロット生産に特化していることもあり、こうした既存の規格に縛られない挑戦というのは、実は日常茶飯事なんです。もちろん、新しい挑戦には失敗や手戻りのリスクがつきものです。だからこそ私たちは、そのリスクも最初からすべて見据えた上で、お客様の“個性”を形にするまで粘り強く伴走する。そんな新しい時代のものづくりのパートナーでありたいと、心から願っています。
S/M/Lを超えて――“サイズ再定義”という異端の問いかけ
アパレル業界には、JIS規格をはじめとした「標準」というものが存在します。確かに、この標準に合わせることは、ある意味で安心材料になります。しかし、歴史を振り返れば、いつの時代も進化や革新を生み出してきたのは、その“標準”に収まらない「異端者」たちでした。
「サイズ」も、まさにその一つです。お客様の体験に目を向けると、実に多くの方が不満を抱えています。先ほども触れた「メーカーごとの差」(41.7%)に加えて、「サイズ表示が不適切・不親切」だと感じる人も38.0%にのぼります。これは、S/M/Lという記号だけでは、一人ひとりの多様な体型や価値観に応えきれていない何よりの証拠です。
私がこれまで中国の生産現場と日本のお客様との間を奔走してきた中で痛感するのは、業界にはびこる「他社と同じものをつくれば間違いない」という同調圧力の強さです。しかし、そこから一歩踏み出して、お客様一人ひとりの声に耳を澄まし、独自の基準を打ち立てたブランドこそが、結果的に熱狂的なファンを獲得していく姿を、私は何度も目にしてきました。その勇気を後押しすることこそ、現場を知る私たちの役割だと考えています。
なぜ独自サイズ設計は難しいのか――現場目線での「挑戦」の本質
- 1. パタンナーの思考習慣という壁
多くのパタンナーは、Mサイズのパターン(原型)を基準に、SやLへと拡大・縮小する「グレーディング」という作業に慣れています。しかし、ジェンダーレスや全く新しいシルエットといった斬新な発想を実現するには、ゼロから原型そのものを設計し直す力が必要です。これは、非常に高度なスキルと経験が求められる、大きなハードルとなります。 - 2. サンプル作成と修正の長い道のり
アイデアを形にするサンプル作成は、まさに試行錯誤の連続です。私の経験上、1つの製品が完成するまでには、平均して1〜3回の修正が必要で、1回の修正にはおよそ7日から14日を要します。もし最初の指示が曖昧であれば、時間もコストも膨れ上がり、大損失に繋がりかねません。これだけは、絶対に譲れないポイントです。 - 3. OEM工場が感じる「リスク」という壁
量産を前提とする多くのOEM工場にとって、規格外の製品は「非効率」で「不良品リスクが高い」ものと見なされがちです。そのため、新しい挑戦を持ちかけても、「うちでは受けられない」と断られてしまうケースは少なくありません。お客様から「また断られてしまった」というお声をいただくたびに、私自身も悔しい思いをしてきました。
TransMokoでは、こうした「規格外のチャレンジ」こそ、私たちの腕の見せ所だと考えています。曖昧なイメージを具体的な数値や指示に落とし込む「技術指示書(Tech Pack)」の作成支援から始まり、社内にいる日本の市場を熟知した熟練パタンナー、そして私が長年かけて築き上げてきた中国現地の管理体制。これら全てを駆使して、失敗を最小限に抑えながら、現実的な着地点を見つけるまで粘り強く調整を重ねていきます。これが、私たちがお客様に約束できることです。
「クレイジーな発想を製品化」するための3つのステップ実践ロードマップ
- ステップ1:「一人のための完全特注」から理想の原型を設計する
まずは、あなたのブランドが届けたい「たった一人のお客様」を想像してみてください。その人のために完璧な一着を作るなら、どんなサイズになるだろう?――ここが原点です。現代では、AIによる体型測定や膨大な人体データを活用し、理想のターゲットユーザー像から科学的にオリジナルのパターンを設計することも可能になっています。 - ステップ2:C2M/ODM時代の“柔軟で対話できるパートナー”を探す
大規模な量産工場を探す必要はありません。むしろ、クラフトマンシップを持つ小規模な工房や、
私たちのような小ロットに強いODM(相手先ブランドによる設計・製造)のアパレルOEMこそ、あなたの挑戦に寄り添ってくれます。例えば、データ駆動型でパートナー選定を支援する「SUITID」のようなサービスも登場しており、対話力や柔軟性を基準にパートナーを選ぶ時代になっています。 - ステップ3:現実的なスケジュールを組み、最新技術で効率化する
「今月中に納品してほしい」…その気持ちは痛いほどわかりますが、品質を犠牲にしては本末転倒です。鍵を握るのは、やはり「技術指示書(Tech Pack)」の精度。ここで仕様を細かく詰めておくことが、後の工程をスムーズに進める最大の秘訣です。最近では、AIや3Dスキャン、デジタルパターンといった最新技術を活用することで、試作品(サンプル)の確認と承認のサイクルを劇的に効率化することもできます。
私たちTransMokoは、まさにこのロードマップを体現する存在でありたいと考えています。例えば、ロットは50個や100個といった極小単位から、多品種の生産にも対応します。コミュニケーションはすべて日本語で、仕様書の作成から中国現地の検品まで、一貫して私たちが責任を持って内製管理します。さらに、中国の最先端ODMネットワークとの連携により、データに基づいたC2M(Consumer to Manufacturer)型のブランド立ち上げも、現実的な選択肢としてご提案が可能です。
ベストプラクティス&最新事例で学ぶ「規格外」成功戦略
- ジェンダーレス&ボディポジティブの先端を行く「MEGMIURA WARDROBE」
このブランドは、性別や年齢、体型といったあらゆる“枠”にとらわれない美しいシルエット設計で、世代を超えた多くのファンを獲得しています。誰もが自分らしく着こなせるデザインは、まさに新しい時代の価値観を体現しています。 - 一人一版×C2M戦略を徹底する「SUITID」
先ほども触れたSUITIDは、個人の3DスキャンデータからAIが最適なパターンを設計し、なんと“7日間”という驚異的なスピードで納品するC2Mモデルを確立しました。これは、大規模な身体データベースとテクノロジーが可能にした、未来のスタンダードと言えるかもしれません。 - 一方で知っておきたい「ワンサイズ戦略」のリスク
「Brandy Melville」のように、あえてワンサイズで展開する戦略もあります。しかし、これは特定の体型の人しか着られないという「差別」ではないか、という議論を巻き起こすリスクもはらんでいます。大切なのは、ブランドの哲学と、お客様が感じる「体感的な心地よさ」の本質を見失わないことです。
お客様からよく「カスタムすると、結局コストが高くなるのでは?」というお声をいただきます。しかし、カスタム=コストアップ、と考える必要はもうありません。私がいつもご提案しているのは、例えば50個というチャレンジングなロットからでも、まずは最小サイクルで「新しいサイズ体験」を市場に問いかけ、そこでお客様の反応という貴重なデータを集め、次のステップへと徐々に拡張していく、という現実的な戦略です。私たちは、その挑戦に最初から最後まで伴走します。
まとめ:その一歩を踏み出す“異端者”のために
偉大なブランドは、いつだって「異端者」としてその歴史をスタートさせました。規格化と大量生産という大きな壁を乗り越え、自分たちの信じる独自の“サイズ体験”を創造すること。それこそが、これからの時代にお客様から深く愛される「ラブブランド」になるための、絶対条件だと私は信じています。
AIとデータがものづくりを主導する時代が到来し、極小ロットでも本格的なパターン開発やC2Mモデルが実現可能になりました。今こそ、その一歩を踏み出す時です。
私たちTransMokoは、あなたのブランドがその一歩を踏み出すための“実現のベースキャンプ”です。どんなに「クレイジー」だと言われるアイデアにも、私たちは真正面から向き合います。サイズとパターンで悩むすべての方へ。私たちの日本語でのコミュニケーションと、泥臭い現場ノウハウが、あなたのブランドの夢を形にするお手伝いができれば、これ以上の喜びはありません。
あなたのブランドの“理想のサイズ”を一度、プロフェッショナルと一緒に可視化・開発してみませんか?――初回無料のパターン開発相談会を実施中です。サンプル作成から量産、最小ロット発注まで、TransMokoがあなたの“異端”を全力でサポートします。
よくあるご質問
- Q1: 抽象的なデザインコンセプトを、どうやって具体的な「新しいサイズ規格」として実現できますか?
A1: C2M戦略や一人一版の考え方をベースに、AIによる智能設計、既存の版型データベース、3Dスキャンといった最新技術を活用することが有効です。これにより、ターゲットユーザーや実際の着用者の人体データを反映させた、根拠のあるパターン設計が現実的になります。私たちTransMokoでは、その原点となる「オリジナルパターン」の開発から、AIや中国の先進ODMネットワークを活かしたプロジェクト全体の管理まで、一貫してご支援することが可能です。 - Q2: 新しいパターン開発は時間とコストがかかりすぎると言われましたが、現実的な開発期間はどれくらいですか?
A2: 明確な仕様書(Tech Pack)を作成した上で、サンプル作成から本生産に至るまでには、通常1~3ラウンドの修正が見込まれます。1ラウンドあたり約7~14日が目安です。C2Mの先進事例では“7日納品”という驚異的なスピードも実現されていますが、これは特殊なケースです。TransMokoでは、きめ細かなコミュニケーションと現地での徹底した進捗管理により、無駄なタイムロスを最小化することに全力を注いでいます。 - Q3: 規格外のアイデアを理解し、技術的に実現できる柔軟な開発パートナーをどこで見つければいいですか?
A3: 大量生産を志向する大手工場ではなく、①パターン開発とサンプル製作の能力が高い、②きめ細かな打ち合わせに丁寧に対応してくれる、③ODM型の企画力を持っている、④小ロット生産に対応できる、といった条件を満たすパートナーが鍵となります。私たちTransMokoは、まさにこうした日本市場ならではの微細なご要望にも、高い柔軟性と解像度で伴走することを得意としています。 - Q4: 独自のサイズシステムを市場に投入する際、どのように消費者の信頼を獲得し、リスクを最小限に抑えられますか?
A4: ブランドの物語や思想、そして「なぜこの独自サイズが必要なのか」という誠実な説明を丁寧に伝えることが何よりも重要です。加えて、オンラインでの試着体験や、サイズ選択をサポートするガイド動画などを活用するのも非常に効果的です。私たちがお手伝いする際には、ロットの大小に関わらず、こうしたお客様の体験価値を最大化するための、透明性の高い生産管理やご提案を心がけています。 - Q5: 独自サイズに取り組むとき、一番重視すべき身体部位やスペックはありますか?
A5: 特にジェンダーレスなアイテムを考える場合、肩幅、胴囲、背肩幅といった身体データが非常に重要になります。思い込みで設計するのではなく、ターゲットとするお客様の実際の身体データ値を基準にすることが、失敗を防ぐ最大のポイントです。事前にターゲット層のサイズ仕様をリサーチしたり、簡易な3Dスキャンでデータを測定したりといったご相談にも対応可能です。


