東京・下北沢でD2Cアパレルブランドを立ち上げるお客様から、12ozクラスのヘビーウェイトパーカーを小ロットで形にしたいという相談がありました。課題は、単に厚い生地を選ぶことではありません。ユニセックスとして販売する以上、男性が着たときの重厚感と、女性が着たときの抜け感を同時に成立させる必要がありました。
市販のヘビーウェイトパーカーでは、12oz前後、10.0oz、フルジップ、ビッグシルエットなど多様な商品が並びます。しかしOEMでは、販売価格帯やブランドの世界観に合わせて、生地厚、裏毛の風合い、フードの立ち上がり、洗濯後の縮み、サイズグレーディングを量産前に整理しなければなりません。本事例では、固有情報を一般化しながら、初回生産で確認したいポイントをまとめます。

事例の背景:厚手生地だけではユニセックス感は作れない
ヘビーウェイトパーカーの企画では、「厚ければ高級に見える」と考えられがちです。しかし実際には、生地が厚くなるほどフード、肩線、袖ぐり、裾リブの見え方が大きく変わります。特にユニセックス企画では、身幅だけを広げると着丈が長く見えたり、肩が落ちすぎてだらしない印象になることがあります。
今回の相談では、初回販売で在庫リスクを抑えながらも、既製ボディの単純なプリントでは出せない世界観を目指していました。そのため、TransMokoでは「生地選び」と「パターン設計」を分けて考え、サンプル段階で判断できるよう仕様を整理しました。
量産前に整理した仕様項目
| 確認項目 | 判断内容 | サンプルで見るポイント |
|---|---|---|
| 生地厚 | 12oz前後の度詰め裏毛、裏起毛の有無 | 重さだけでなく、硬さ、落ち感、洗濯後の変化を確認します。 |
| フード | 二重フード、立ち上がり、首元の見え方 | 着用時に潰れすぎないか、首まわりが詰まりすぎないかを確認します。 |
| シルエット | 身幅、肩幅、着丈、袖丈のバランス | 男性・女性の両方で試着し、サイズ表の許容差も整理します。 |
| 染色・加工 | ピグメント染め、ウォッシュ、色ブレ | ロット差、縮み、色落ち注意表示の必要性を確認します。 |
| 副資材 | 織りネーム、下げ札、洗濯表示、袋入れ | ブランドらしさと販売チャネルに合う包装仕様を決めます。 |
B2Cの商品情報をOEM仕様にどう転換するか
消費者向け市場では、「12oz」「10.0oz」「ビッグシルエット」「フードが立つ」「長く着られる」といった表現がよく使われます。OEMで重要なのは、これらをそのままコピーすることではなく、ブランド側の仕様判断に変換することです。
- 「厚手」だけでなく、洗濯後の縮みと乾きにくさを確認する。
- 「ビッグシルエット」を、身幅・肩幅・袖丈・着丈の数値に分解する。
- 「フードが立つ」を、生地の厚み、二重フード、縫製仕様で確認する。
- 「ヴィンテージ感」を、染色方法、色ブレ許容、注意表示に落とし込む。
このようにB2Cの売れ筋表現をB2Bの仕様確認に変えることで、見た目だけでなく量産時の再現性まで判断しやすくなります。
サンプル段階で確認したチェックポイント
- 着用時にフードが自然に立つか。
- 袖口と裾リブが厚手生地に負けていないか。
- 女性が着たときに肩幅と着丈のバランスが重すぎないか。
- 染色やウォッシュ加工後の縮み、色ブレ、風合いの変化が許容内か。
- 織りネーム、洗濯表示、袋入れ、下げ札が販売チャネルに合っているか。
同じパーカーでも、機能追加やポケット設計を伴う場合は、機能性フーディーOEMの考え方も参考になります。一般的な流れは、オリジナルパーカー製作の進め方でも整理しています。
TransMokoで行ったサポート
TransMokoでは、イメージ写真や手書きメモをそのまま工場に渡すのではなく、工場が判断できる仕様に整理しました。初回生産では、すべてを一度に作り込むより、量産後に再現したい基準を先に決めることが重要です。
- 生地候補、色、加工方法の整理
- サイズ表と許容差の作成補助
- サンプル修正内容の日本語整理
- 織りネーム、下げ札、洗濯表示など副資材の確認
- 量産前の検品基準と包装条件の確認
アパレル全般の小ロットOEMを検討している場合は、アパレルOEMサービスをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
12oz以上のパーカーは小ロットでも相談できますか?
仕様、生地在庫、加工内容により条件は変わります。初回は生地候補とサイズ展開を絞り、サンプル確認を前提に相談すると進行しやすくなります。
ユニセックスパーカーで失敗しやすい点は何ですか?
身幅だけを広げることです。肩幅、袖丈、着丈、裾リブのバランスを見ないと、女性が着たときに重く見えたり、男性が着たときに短く見えたりします。
ピグメント染めは量産で注意が必要ですか?
色ブレや縮み、洗濯時の色落ち注意が必要です。サンプル段階で仕上がり基準と注意表示を確認しておくことをおすすめします。
既製ボディへのプリントと完全オリジナルの違いは何ですか?
既製ボディはスピードとコスト面で進めやすい一方、シルエットや生地を大きく変えることは難しくなります。定番化を狙う場合は、オリジナルパターンも検討対象になります。
ヘビーウェイトパーカーOEMの相談
12ozクラスの生地、ユニセックスサイズ、ピグメント加工、副資材まで含めてパーカーOEMを検討している場合は、仕様整理とサンプル確認からご相談ください。


